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今回の書評は、本多静六 著『私の財産告白』です。
マネー本の王道的な内容ですが、密度はエスプレッソ並。
彼が”伝説の億万長者”とよばれる理由がわかりますよ…!
書籍情報
【要約】
【出典】Amazon HPより
貧乏だからお金が貯まらない、公務員だから給料が少ない、凡人だから金儲けなんて諦めよう・・・ 本多静六は、幼少期から貧乏に苦しみ、学校も一度落第し、職も学者のため給料は多くは無かったにも関わらず、現在の価値にして数十億円を超える大資産家となった。「本多式四分の一貯金」「二割利食い、十割益半分手放し」など、どれも言われれば当たり前の方法ばかりであり、全て王道である。ただまっすぐにやり続ければ誰でも、確かな財産を築くことの出来る道である。「日本近代化の父」大実業家・渋沢栄一や第8代・17代総理大臣を務めた大隈重信、みずほグループを抱える安田財閥の祖、安田善次郎らの顧問を務めたほどの稀代の賢人が、自らの人生体験から「財産」を語る。50年以上読み継がれてきた不朽の名著。誰にでも出来る、「ブレない財産の作り方」のバイブル。
本作は、Audibleの聴き放題対象本です。
リンク先:【公式HP】https://www.audible.co.jp/
本書を読んだ理由
オススメの声が多い
わたしはマネー本を読むのが好きですが、本書はオススメの声が多かったです。
半世紀前の書籍でありながら、YouTubeでも多くの方が取り上げています。
両学長
倹者の流儀
実績がスゴい
本書の著者・本多静六氏。
「どんな人かな?」と思って調べてみたら、とんでもない実績の持ち主でした。
・超金持ち(時価100億円相当)
・定年退職後に全財産を寄付
・日比谷公園などを改修した「日本の公園の父」
何から何までスケールが大きすぎて、「どんな人か知りたい」と興味がわきました。
感想・考察
「給料の1/4を貯金し、質素倹約につとめ、投資せよ。」
彼の教えを一言でまとめると非常にシンプル。
「バビロン大富豪の教え」にも通じる、資産運用の王道的な内容です。
また、お金の増やし方だけでなく、後半は仕事術(リーダー論)にも触れており、含蓄が深いです。
今回は、個人的に心に響いたポイント4つを紹介します。
見栄を捨てよう
1つ目は「見栄っ張りをやめよう」。
人目を気にすると、出費にキリが無くなります。
例えば、ブランド物。
「他人から良く見られたい」
「SNSに写真をアップしたい」
その気持ちはいつ満たされるのでしょうか?
本書では、人を「金銀銅」に例えた話が印象的でした。
自分のネウチが銀もしくは銅でしかないのに、暮らしのほうは金にしたい。金メッキでもいいから金に見せかけたい。こういった虚栄心から多くの人が節倹できないのである。銀はどうせ銀、銀なりに暮らせばいいのであるが、さらに人生をより安全にし、生活をより健全にしようとするならば、むしろ一歩を退いて(中略)実力以下の銅なり、鉄なりの生活から出発していくべきだろうではないか。
【出典】「私の財産告白」P.23より
人は、他人と比較するうちは、自分の人生を生きられません。
わたしは人目を気にして散財するタイプではないですが、これからも「銅」らしく生きていこうと思います。
「二杯の天丼はうまく食えぬ」
2つ目は「欲望とは上手く付き合うべし」。
タイトルの意味は「値段が2倍になっても、満足度は2倍にならない」。
例えば焼肉。あなたはどちらを選びますか?
・叙々苑(15,000円)
・チェーンの焼肉屋(3,000円)
確かに叙々苑は美味しい。ご褒美に食べるのは”至福”です。
でも値段以上(チェーン店の5倍)の価値があるのか?
答えがNoだと思うなら、選択もNoです。
ちなみに、経済学には「限界効用逓減の法則」という用語があります。
【出典】翔泳社HP(https://www.shoeisha.co.jp/book/article/detail/248)
ビールは最初の1杯が1番おいしいように、人の満足度は量が増えるに従って徐々に減っていきます。
お金と満足度の関係も似た概念ではないでしょうか?
今回の学びは、「欲しい物があるとき、1歩立ち止まって考える」意識を持つこと。
バビロン大富豪の教え「欲望には優先順位を付けろ」にも通じる話ですね。
部下に対して機嫌よくする
3つ目はリーダー論の話。
「部下が話しかけやすい雰囲気を作ろう」と意識する重要性を説いています。
上司が聞く耳を持たないとどうなるか。
部下の不満はたまり、モチベーションも下がり、組織内でイノベーションも起こりにくくなる。
説得力のある意見です。
部下の者が、何か用あり気にドアを押して来たり、自席に近づいてきたときなどには、できればただちに自分の仕事を中断し、二―三歩の前からその顔を見、その足元を見守って、ニコやかにその用件を聴き取る態勢をととのえて、「さァなんなりと」といった気持ちを目顔で知らせるくらいにしなければならぬ。
【出典】「私の財産告白」P.149より
わたしにも実体験があります。
直近の上司2人は真逆のタイプ。
①いつも不機嫌そうで話しかけにくい
②いつでもニコニコ話を聞いてくれる
②の方が報連相はスムーズで、自分の意見も伝えやすい。
心理的安全性があると、組織は活性化すると実感した事例です。
そして、私も部下を持つ身。
「どんなときでも愛想よく対応しよう」と、心の変化がありました。
職業の道楽化
ラストは「仕事は楽しんでやろう」。
好きなことをやると、結果としてお金がついてきます。
人生の最大幸福は職業の道楽化にある。富も、名誉も、美衣美食も、職業道楽の愉快さには比すべくもない。(中略)すべての人が、おのおのその職業、その仕事に、全身全力を打ち込んでかかり、日々の つとめ が面白くてたまらぬというところまでくれば、それが立派な職業の道楽化である。(中略)多くの場合、その仕事の粕として、金も、名誉も、地位も、生活も、知らず識らずのうちにめぐまれてくる結果となるのだから有難い。
【出典】「私の財産告白」P.161より
仕事の「イヤイヤ期」を迎えている私には、なんとも胸の痛い話です(笑)
そもそも平日って、1日の半分近くが仕事なんです。
だったら、自分の好きなことをやる方が良いに決まってます。
そもそも、好きでないことを続けるのは難しい。
社内異動、転職、副業…
できることはたくさんあるので、自ら考えて動いていきたいと思いました。
耳読レビュー
本作は、Audibleの聴き放題対象本です!
実際に聴いてみたレビューはこちら。
項目 | 評価 | ひとことコメント |
---|---|---|
おもしろさ | マネー本の王道。タメになる内容ばかり。 | |
聴きやすさ | 言葉遣いは古めですが、語り口調で聴きやすい。 | |
長さ | サクッと聴けるボリューム感。 | |
総合評価 | キングオブ名著!言葉1つ1つの重みがスゴい。 |
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お試し期間中に登録解除すれば、お金もかかりませんのでご安心を。
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まとめ
本多静六氏の名著「私の財産告白」の書評でした。
これ以外にも参考になる話がたくさんありました。
・1/4貯金法
・正しい資産運用のやり方
・部下を「使う」心がまえ etc.
昭和に書かれた本ですが、現代にも通用する内容。
本書を読めば、将来お金で困ることはないはず。
とにかく有益なので、ぜひ読んでみてください。
リンク先:【公式HP】https://www.audible.co.jp/