[PR] 当サイトはアフィリエイト広告による収益を得ています。
今回の記事は、東野圭吾著『誰かが私を殺した』の書評・感想です。
本書を一言で紹介するなら…
豪華ナレーター陣がお届けする、Audible配信限定の「加賀恭一郎シリーズ最新作」
以下に当てはまる人は、ぜひ読んでください。
本書は、Amazonの聴く読書「Audible(オーディブル)」の聴き放題対象本です。
Audible限定のオリジナル作品(オーディオファースト作品)なので、以下のボタンをクリックして、無料で聴けるかチェックしてください。
リンク先:【公式HP】https://www.audible.co.jp/
【書籍情報】インタビュー動画あり
亡き夫の月命日。墓前で手を合わせていると、突然背中に衝撃を受けた。気づいた時には、魂だけがこの世に留まっていた。どうやら私は誰かに撃たれたらしい。警察の遺体安置所で出会ったのは、警視庁捜査一課の加賀恭一郎警部と部下の女性刑事・新澤。
【出典】Amazon HPより
私は彼等による捜査の行方を見守りながら、なぜ自分が殺されたのかを考えた。国重ホールディングスの「女帝」として、すべて完璧にこなしてきたつもりだし、母親としては、来月結婚する一人息子に愛情を注ぎ続けてきた。
だが公私において、気に入った人間はとことん守って盛り立てる一方で、信用できなくなった人間を容赦なく切り捨ててきたのも事実だ。私に恨みを持つ者は少なくない。その中の誰かが私の命を奪ったということだろうか。
やがて加賀はほんの些細な手がかりを積み重ねることで、事件の真相に迫っていく。
彼の推理の先にあったものは、私が想像さえしないものだった。
Audibleの公式HPで、ナレーターへのインタビュー動画が公開されているので、気になる方はチェックしてください。
【感想】ネタバレなし
本書を聴いて良かったポイントは、以下の3点です。
①ユニークな語り手の視点
本作がユニークな点は、語り手の視点が被害者であること。
「死者の霊(魂)が身体から離れて浮遊し、憑依している感覚」
このように表現すると分かるでしょうか?
書き手が叙述的に描写するのではなく、被害者が俯瞰しながら、自分の思いを語りつつ、警察側が事件の真相に迫っていく…
タイトル「誰かが私を殺した」に納得しました。
そして、 ”新感覚” のミステリーに「スゴい!」の一言でした。
②短いながらしっかりしたストーリー
本作は「2時間47分」と、ボリュームはありません。
しかし短いストーリーながら、伏線の回収までしっかりされているのが良かったです。
現場に残された不可解な点や聞き込みを通じて、徐々に犯人に近づいていく緊迫感は「らしさ」全開。
ラストは少しほろ苦く、切なさに胸がキュッ…となりました。
東野圭吾さんといえば「長編」のイメージですが、本作なら「濃厚な短編ミステリー」も楽しめますよ。
③豪華なナレーター陣と高い演出効果
「テレビドラマ並みのナレーター陣」
とにかくめちゃくちゃ豪華で、贅沢なんです…!(敬称略)
人数が多すぎて省略しましたが、総勢13人が朗読しているので、頭がまったく混乱しません。
さらにピストルの音など多彩なBGMで、臨場感もタップリ。
音の遠近(奥行き)まで理解でき、Audibleの本気を感じました…!
リンク先:【公式HP】https://www.audible.co.jp/
【感想】ネタバレあり
本書のネタバレを書いていきます。見たくない方は、以下のボタンからスキップしてください。
犯人は、被害者の息子です。
では、その動機・犯行の経緯とは何だったのでしょうか?
- 妻の不倫を知ってしまった
- 名家である自分の家に傷が付くことは避けたい
- 妻を亡き者にしようと考えた
- 人違いで殺されたように見せかけよう
- 母ではなく、妻が墓参りに来るように仕向けた
- しかし結局、母は旅程を変更せず、墓参りに来た
- 息子はその事実を知らないまま、待ち伏せを決行
- 墓参りで母が使った傘は、妻が母に渡した傘だった
- 息子は妻が持っていた傘が、母の元に渡ったことを知らなかった
- 傘を見て、墓参りに来たのが妻だと確信し、引き金を引いた
つまり本書で描かれているのは、「本当に守りたかった人を殺めてしまった」悲しい事件なのです…。
なんという皮肉…
この点を踏まえて、本書のタイトルカバーを見てください…!
文字の後ろに見える傘が、実は事件の大事な鍵(ヒント)になっていましたね。
「加賀恭一郎シリーズ」における位置づけ・読む順番
『誰かが私を殺した』は、東野圭吾「加賀恭一郎シリーズ」の13番目にあたる作品で、2024年8月時点では最新作になります。
前作までは全て単行本・文庫本での発売でしたが、本作はAudible(オーディブル)限定配信となっており、紙媒体では発売されていません。
No | 表紙 | タイトル | 発売日 |
---|---|---|---|
1 | 卒業 | 1986年5月20日 | |
2 | 眠りの森 | 1989年5月8日 | |
3 | どちらかが彼女を殺した | 1996年6月6日 | |
4 | 悪意 | 1996年9月20日 | |
5 | 私が彼を殺した | 1999年2月5日 | |
6 | 嘘をもうひとつだけ | 2000年4月10日 | |
7 | 赤い指 | 2006年7月25日 | |
8 | 新参者 | 2009年9月18日 | |
9 | 麒麟の翼 | 2011年3月3日 | |
10 | 祈りの幕が下りる時 | 2013年9月13日 | |
11 | 希望の糸 | 2019年7月5日 | |
12 | あなたが誰かを殺した | 2023年9月21日 | |
13 | 誰かが私を殺した | 2024年7月24日 |
1作目から順番に読まなきゃダメかな?
結論、『誰かが私を殺した』から聴いても全然大丈夫です。
加賀警部が主人公のミステリーですが、各作品の内容は独立しているので、どのタイトルから手にとっても楽しめます。
筆者は「シリーズ初」でしたが、別の作品も読みたくなりました…!
ちなみに本作は、加賀警部の恋愛模様に触れられる部分があるなど、コアなファンにとってもうれしい内容。
シリーズを初めて知った方も、東野圭吾ファンの方も、どちらも楽しめる作品になっていますので、ぜひ聴いてみてください。
リンク先:【公式HP】https://www.audible.co.jp/
【耳読レビュー】トップクラスの聴きやすさ!
今回紹介した『誰かが私を殺した』は、Audible(オーディブル)の配信があります。
実際に聞いた5つ星レビューはこちら。
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
おもしろさ | 「東野圭吾らしさ」を味わえます。 | |
聴きやすさ | 今まで聴いた作品の中でもピカイチ! | |
長さ | 「2時間47分」 1日でサクッと聴ける! | |
総合評価 | Audibleの小説で最初に聴くべき1冊。 |
本作は、寺島しのぶ、高橋克典、松坂 桃李、逢田 梨香子(敬称略)など豪華なナレーター陣が出演し、登場人物毎にナレーターが分かれています。
頭の中が混乱しにくいので、ラジオドラマ感覚で聴きやすいです。
ストーリーの長さは「3時間未満」と、長編ミステリーが好きなファンは物足りなく感じるかもしれませんが、1日でサクッと聴き終わるので「内容を忘れてしまった…」と挫折しにくいメリットも。
5分のサンプルは無料で聴けますので、以下のリンクからチェックしてください。
リンク先:【公式HP】https://www.audible.co.jp/
【まとめ】誰かが私を殺した:東野圭吾の世界観を耳で楽しめる至高の1作
本書のオススメポイントは、3点です。
- 1日で聴き終わるボリューム感
- 失われていない「東野圭吾らしさ」
- 豪華なナレーター陣と高い演出効果
短編ミステリーでありながら、独特の緊迫感に満ちたストーリー展開は東野圭吾作品ならでは。
オーディオブックの「ながら読書」が難しいという方でも、有名な俳優・女優が朗読しているのでラジオドラマ感覚で無理なく聴けます。
面倒な家事や筋トレが楽しくなりそうね!
東野圭吾の加賀恭一郎シリーズ、Audibleの聴く読書にハマること間違いなしなので、ぜひ無料体験を使って聴いてみてください。
オーディブルで聴ける他のミステリー作品が気になる方は、以下の記事で気になるタイトルをチェックしてください。
オーディブルで聴けるおすすめ小説が気になる方は、以下の記事を参考にぜひ。